大榎木(エノキ)の伐採


竹林の中にあるエノキの枝が、私道を越えて家の屋根にかかっている。雪による枝折れも心配だし、葉が出ると日の光も遮ってしまう…とうことでご相談いただいた。
当初は南側の枝の大おろしだけの予定だったが
見積もりを出して、施主さんが検討の結果、10年たってまた枝おろしをする予算もないし、かわいそうだが伐採をお願いしたい…ということになった。
そういうことなら、これだけの大物なれば、本職中の本職に仕事をしていただきましょう、と今回は庭屋さんではなく、ベテランの「きこり」の親方にお願いした。ねんがら年中、山へ入って、木の伐採や間伐や枝打ちをやっている林業のプロだ。
大の男が抱きついてもまだ余るくらいの幹周のこのエノキも、この人たちにとっては珍しいものではない。
木を根から倒すのは剪定するよりも簡単に思えるが、チェーンソウの刃の入れ方次第でとんでもない結果になりかねない。
もちろん、庭屋も伐採はするし「きこり」の数よりも「庭師」の数のほうが絶対的に多いのだから、こんな仕事は庭屋に行くことがほとんどだろう。
しかし伐採の経験が豊富なのは当然、林業の現場の職人さんたちだ。こういうリスクの高い仕事は、経験を積んだ人に頼むほうが良いに決まっている。

あちらこちらから豪雪の被害のニュースが入る中、ずっと晴れっぱなしの松本だったが、時期も時期なので工期が決まってからは雪が降りませんようにと必死で天に祈る。…工事当日は日中の冷え込みもすこし緩んだようで、絶好の仕事日和となった。

エノキの真下には、農機具を収納する小屋があり、枝がその上に落下しないよう二人一組で枝を支えながらチェーンソウを入れてゆく。
外れた枝を親方がしっかり持ち、降ろしてゆく。とても気を使う、慎重な作業だ。

午後の早い時間に、やっとすべての枝が下ろされた。
太い幹だけになったエノキに、親方がロープをかける。
かけたロープを3人に引いてもらいながら、親方が根にチェーンソウを入れてゆく。
木の周りを一回りする親方の腰の位置がだんだん高くなり、木がゆっくり動いた。

エノキの後ろの竹林の中に2本の杉の木があり、その2本の杉のど真ん中に木は倒れた。
お見事。
皆様、本当にお疲れ様でした。


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