
星さんにご指導いただいた原稿が掲載となったので、お礼のご挨拶に。手土産は、梅月の和菓子である。
お城の北、少し信州大学のほうに上ったところに昔と変わらずひっそりとある、梅月。
子供の頃、私の祖父の頃から家でよく見かけていた梅月の和菓子。そのころは正直、和菓子はあまり好きではなかったけれど、ものすごく懐かしくて手土産と別に、自分の分も包んでもらう。

おかみさんの話は面白くて、ついつい聞きこんでしまう。
この店の看板は「梅園(うめぞの)」という干菓子。子供の頃から私の家でもよく、目にしたお菓子だ。
「これはね、豊後の梅を契約でお願いしてるんですよ。とてもいい梅なの。ええいまはね、赤字ですよ。でもなんとか止めないでね、私なんてもう年金暮らしだから職人にお給料さえ払えればね。」
おいくつなんだろう、私の父よりもお年だろうけれど、なんともお元気だ。
出先から帰って早速、鶯(うぐいす)餅を食べる。
美しい青大豆のきな粉、やわらかーーくて、薄い餅のなかに漉し餡がたっぷり。おいしいーーい。

「最近はね洋菓子流行りでね、和菓子なんて買う人少ないですよ。でもね、和菓子には季節があるの。今はお彼岸でしょ、中日ですよ。昔は季節の節目にはその季節の和菓子を食べたもんですよ」
おかみさんの言葉を思い出しながら、スーパーの4個100円のとは比べ物にならないな…と思いながら上品な鶯餅をしみじみと味わう、ある早春のひと時なのだった。
梅月菓子舗
〒390-0872 長野県松本市北深志1丁目9-20