青竹が手に入ったので、食器を作ってみた。
一節を半分に割ってちょっとしたおつまみを盛る器を、端を落してお猪口を、切り口を斜めに落してお銚子を…これで囲炉裏があれば竹のお銚子を灰に立て、熱燗の竹酒が飲めるのにな。
朝ご飯の半熟卵をこの竹のお猪口に乗せてみた。
朝ご飯の半熟卵をこの竹のお猪口に乗せてみた。
中秋の名月は過ぎてしまったけれど、このお猪口に月を映して大切なひとと一杯飲んでみる…なんてのは、どうかしら。
松本もこのところ、やっと梅雨らしい日が続いている。
喜ばしいことだが、3、4月の少雨の影響で農作物への被害は数千万円に登るとニュースでやっていた。…かと思うと今度は、平湯へ抜ける安房トンネルの手前、安曇村の国道で土砂崩れがあり、通行止めになっている。
町内を松本の町へと向かって流れる田川も茶色い濁流になって、この間までまったく水のなかった河原を思い出すと、人間の勝手な都合など、あるがままに変化する自然は考えてはくれないのだなぁとつくづく思う。
そんなことを考えながら、堤防道路の信号待ちの間車の窓から茶色い流れを眺めていたら、グレーの大型のサギが2羽川の中でじっと立っているのをみつけた。
おっ、いるいる。田川の堤防を走るたび、カルガモやらサギを探すのがくせになってしまった。2羽のサギは急な流れの川面をじっと見つめて身じろぎもしない。…あ、歩いた…いくかな?おっ…と私もサギとおんなじかっこうで車の窓のほうへと首を伸ばすが、今日は魚を取るところは見られずに、信号が青になってしまった。
それにしても急な流れの中、良い足場(?)をよく見つけるものだ。私ならあっという間に足をとられてしまいそうなのに、サギにはそのポイントがわかるのだろうか。だいたい、あんなに濁った水のなかの魚が見えるのかな??
数日前まで川はからからで、申し訳程度にある水溜りに真っ黒に魚が集まってはねていた。網を持ってあそこへ行けば、金魚すくいよりもっと簡単にウグイやハヤがとれるぞ、と思っていたので、増水した時は『間に合わなかった…』と思った。
サギはこの雨で、上流から流れてくる大物を待っているのだろうか。
前に一度白い中型のサギが、見事な腕前で大物を嘴で捕らえるのを目撃したが感動的だった。
優雅な動きで獲物を狙うサギは、水が枯れた、溢れたと大騒ぎせざるを得ない私たちをいったいどう思っているのだろう。
去年は田川が溢れる寸前まで行って、私は脱出用のリュックを玄関に用意したっけ。…今年はそんな事がないように、七夕の短冊にお願いしておこう。