ジネンの庭  p4

夏の終わりの雨

雨だ。それも、すごい降り。
自然石の靴脱ぎが雨に濡れて渋い色になっている。
コンクリート製の偽石ブロックも、しっかり水を吸っていい黒色になっている。白かった有明目地も、土の色を取り戻した。

ユウガギクが頭をたれて、石畳に向かって俯いている。


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ユウガギクとゲンノショウコ

コドモの夏休みはやっと終わったが、盆前からの仕事が最終スパートである。印刷会社の夏休みが終わったから。…これからは校正が行ったり来たり。イカンと思いつついつもこの最終段階で集中力が切れてくる…。気をつけねば。

ゲンノショウコの赤花。手前には、植えたものの収穫を全然していない、茂ったバジルが。去年はしょっちゅう摘んでいたのになあ…。


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石付けの斑入りヒメギボウシ

はなのいろは うつりにけりな いたつらに
わかみよにふる なかめせしまに 小野小町

春ではなく真夏なのですが。長雨もありませんでしたが。でもそのほかは…。

って、かなわぬ恋に苦しんでいた間に…ではなくて、仕事でカンヅメになっていた間に、石付けのヒメギボウシの花が見ごろを終えてしまった。
カンヅメになっていては色気のある事件も起きまい。ムスメに「もう少し外に出たら?」なんて言われていまさら腹も立たないが、最近は「ほんとにそうかも。」なんてしみじみ思うのだ。


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百合の香り

庭のカサブランカが咲き出している。

人が寝静まった頃仕事をしていると、網戸にした庭の履き出し窓からユリの香りが夜風に乗って運ばれてくる。
植えてあるところは窓からはだいぶ離れているのに不思議だ。

一人ぼっちでモニタを見ている私は、そのひと時だけ、ちょっと贅沢な気分を味わう。


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野菊

フシグロセンノウが盛りを過ぎた庭に、野菊(ユウガギク)が咲きだす。
この花を見ると、近づく秋を感じる。


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石畳

雨が降り続く松本。庭の石畳がすっかり濡れて、よい色になっている。

長野県の殆どの地域に大雨洪水警報が出て、ひどい災害となってしまった所もある。
諏訪に用があって行かなければならなかったが塩尻峠も崩れた部分が片側通行で、諏訪へ向かうほうがひどい渋滞。あちらこちらの道を土砂が塞ぎ、陸の孤島寸前の場所も。

こんなとき本当に信州は山国だと実感する。

子どもが学校から持ち帰ってきた立体白地図(とてもおもしろい)を見ると、険しい山と山の間を流れる川沿いに幹線道路が走っている。
山を貫いたトンネルさえ、その入り口まで行けなければ山の向こうへ出ることもできない。

いつまでもたっても前に進まない広い二車線の峠道、向かう先に連絡をして改めることにし、Uターンをして帰ってきた。


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なんチャッテ筧

水鉢に落ちる循環式の水口(なんチャッテ筧)に使った朽ちた木。なんの木だろうな~とっても硬い木だ。
美味しいところを虫かキノコが食べたのか、ちょうどいい塩梅に中が空洞になっていたので、塩ビ管を通して筧もどきを作ってもらった。
職人さんが竹垣のついでにちょこちょこっと作ってくれたミニチュアの柄杓は、子どもたちの良い遊び道具。ちゃんと水もすくえる。
孔雀シダが茂ってしまっているけれど、もったいなくってなかなかハサミを入れられない。


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